なつくもゆるる 感想(レビュー)

【なつくもゆるる】

〜Story〜

ヒッポカムポス機能不全およびBDMF発達障害
通称、自殺病。
簡単に言ってしまえば自殺する可能性が高くなる病気。
壁川学園は、この病を発症もしくは発病前の学園生達を集めた、
全寮制の学園。

学園生達は夏休みの間、
実家に帰ることが許されているのだけど……。
新型咽頭結膜熱に感染してしまった当麻進は、
病気から回復後も体内にウイルスが残っている可能性がある、
という理由で2週間の外出禁止を命じられてしまう。

当麻進と同じ理由で学園に残ることになったのは、
同室で人妻好きの三田舜。
スコップを振り回す狭霧紫穂。
生物部部長の水名りね。
会長の鹿島ユウリ。
それと、
遊びに来ていて感染の疑いありと判断された妹の当麻姫佳。
合計6人。
女の子4人には、
普通の学園生よりも成長が遅い、
という特徴があって……。

2週間の外出禁止期間を
学園内でそれなりに楽しく過ごしていた6人だが、
ある日の夜、停電が発生。
停電の理由を探している中で、
学園から教師も僚監も保健室の先生もカウンセラーも、
6人以外の全員が消えていることに気付く。
しかも、電気だけじゃなくて、ガスも水道も停止。

6人は壁川学園の隣にある、
壁川町に出かけるが、そこで見たものは、
誰もいない廃墟と化した街だった。

いったいここで何がおこっているんだろう?
どうしてこんな場所に自分達は取り残されたんだろう?

調べていく中で少しずつわかっていく世界の秘密。
自殺病の本当の意味。
重力の異常。
狂っていく時間。
幼いことの本当の意味。

夏休みの学園で見つけた、世界の終わり。
少しも嘘なんかじゃない、本当の世界の終わり。

そして、世界の終わりを許さない、
少年と少女達の物語。


【シナリオ】

自殺病、ヒロインが幼い理由、急な停電、町の異常。
これらが醸し出すサスペンス感や、徐々に謎が明らかになっていくシナリオには言葉では言い表せられないような面白さがありました。

後半はSFで自分の頭ではこの作品を十分に理解できたとは言えないのが少し残念。

それと、ところどころある雑学には非常に興味を持てるものが多くそう言う意味でも楽しめました。

【CG】

CGは幼い容姿の女の子はとても可愛らしく描けていて見ていて和んだけど、戦闘シーンには向いてないなーと思った。
SDCGはコミカルで可愛い。

【キャラ】

水名りねの「〜なり法隆寺」って語尾が結構、いやかなり気に入った(
後は見た目的には微妙だったユウリが好きになったかな。

【音楽】

BGMは特に耳に残ったのはなかった。
OPはムービーが可愛いながらもセンスを感じる。

【システム・演出】

イメージしづらいSFの話はSDCGを使いなるべくわかりやすくしていたのはよかったです。

【総合】

すみっこソフト」さん作「なつくもゆるる
過去作「はるまで、くるる」と同様魅力あるSFシナリオでした。
次の季節秋に期待です!

【総合評価】

B (ABCDEの五段階評価)


すみっこソフト『なつくもゆるる』応援中!